みなクリネット

耐性を獲得するとは:シーズン2(つまり免疫力が高まるとは)

までのコラムで好評だった「耐性を獲得するとは」のシーズン2です。

復習ですが「耐性を獲得する」とはテレビ用語で言う「免疫力がとても高い」「抵抗力がとてつもなくある」と暗記しましょう。それで支障ありません。医学用語って面倒くさいんですよ。シンプルにしましょう。強いか弱いか、です。

さて、目線をコロナウイルスから、コロナウイルスが生存するための格闘という立ち位置から見てみます。各ウイルスにはそれぞれ好みの「宿主」があります。ウイルスってのはピンでは、要するにウイルス自身だけでは自立しては生存できない住所不定のプー太郎だと思って下さい。そのプー太郎がどこで住むかは生意気にも好みがあります。クソぉ~、プー太郎のくせにと思って下さい。しぶといんですと、ウイルスって。

さて。コロナウイルスはヒトとコウモリに宿る、住む、間借りするのが好みなんです。これも暗記です。で、はじまりはヒトとコウモリとコロナウイルスがある時、始めて地球のどこかで出会いました。コロナウイルスは最初にコウモリに「僕はコウモリ型コロナウイルス」なので泊まりたいとチェックインします。はい、どうぞと泊まらせたコウモリくんたちは続々死にます。耐性が無いからですね。慣れてないからです、コロナウイルスからの攻撃に。

そうしてコウモリくんの生存数が減ってくるとコロナウイルスも泊まる機会が減るので簡単にチェックイン出来なくなります。するとコロナウイルスは突然変異して中身は同じだけど、見かけを変えたヒト型コロナウイルスになっちゃいます。そして今度はヒトに「僕はヒト型コロナウイルス」なので泊まらせて下さぁーーい!ってチェックインします。まぁー、どうぞって泊まらせたヒト様たちは続々死にます。やっぱり耐性が無いからです。慣れてないからですね。免疫が弱いわけです、コロナウイルスからの攻撃に。

その後は、コウモリもバカじゃないので自分の身体の中の遺伝子配列を多少変えて、コロナウイルスからの再度の攻撃に備えます。しかし、そこがウイルスの凄いところで、見かけを「新新コウモリ型コロナウイルス」にまた突然変異して、コウモリを騙くらかしてチェックインして泊まろうとします。今度は壊滅ではないけど、やっぱり新新コウモリ型コロナウイルスにコウモリはヤラれます。

こうして、もちろん次にコロナウイルスは「新新ヒト型コロナウイルス」と名乗りヒトと格闘して宿を借りようとします。その後の長くて止めどもない格闘の末、コウモリとヒトは自身の遺伝子配列を繰り返し洗練させ最適なフォーメーションを作り上げていきます。そして耐性を獲得します。

耐性を獲得したコウモリとヒトは、いくらコロナウイルスが突然変異して見かけを変えて侵入して来ようとしては、最強&最新の遺伝子配列フォーメーションで備えていれば、コロナウイルスからの感染攻撃を門前払いで追っ払えます。秒殺です。

今回はここまでにして、「耐性を獲得するとは」はシリーズ化して、シーズン10までに、みなさんが十二分に理解してスッキリ!…..するまで、内容を磨いていきますよーーん。