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科学的にウイルスの疫学、を簡単に説明します

学的に、とか医学的に、という文言が出てくるだけで萎縮するは当然です。自分が不知なジャンル、もしくは理解しうるのには相当な時間を要する概念、とかは誰でも苦手です。

今回は、なるべく簡単にわかり易く、見えないウイルス相手に人類が苦しみ抜いた歴史を参照し「科学的なウイルス疫学」を解説します。

例えば、スペイン人が南米に持ち込んだ天然痘によって、南米のインカ帝国とアステカ文明は滅びた。という文脈は、南米の原住民全員が天然痘にヤラれたわけではありません。南米には無かった火器や騎馬をスペインが用いたのも重要でした。されど天然痘のよるケースも含め、どんな死に方だったのか、は後からの推論に頼っています。ドンパチやって殺した数もザックリですが、天然痘による死亡者数は天然痘特有な所見が死体に見られるから、天然痘による死亡としたのです。

要するに、その頃でも現代でもウイルスは「見えない」のだから、後の知識と歴史的記述から、その事態を読みとって解釈しているだけなんです。エボラウイルスだって見えません。エボラ出血熱って表現しているように、古くから血をドバチョと目や耳から出してヒトが死んでいた記録が歴史に遺っていらうえで、現代になり電子顕微鏡やゲノム解析等から、その姿を我々はとらえているのです。

こういう方法をまとめて「レトロスぺクティブ」と言います。科学的な後ろ向き、回顧的な証明方法です。なので以前の「欧米のバンパイア、ゾンビのモチーフはコロナウイルスによるパンデミックである証し」は正統な科学的、疫学的論理を用いています。

逆に、現在の状況から将来を推論するのを「パースペクペクティブ」と言います。今、明らかに白色人種の方がアジア人より重症化し死亡者数が多いことを科学的にパースペクペクティブに証明するためには「どうしてアジア人の新型コロナウイルスによる死亡者数が少なく、白人は多いのか。そしてその帰結」の最初に書いておいたように:

  • アジア人と白人の感染者をそれぞれランダムに20万人づつ抽出する
  • これらの方々の感染経過(どれぐらいで回復したか、何日目に死亡したか等)、血清抗体価、そしてこの40万人分の全ゲノムデーターを集める
  • このビッグデーターをスーパーコンピューターで解析する

されど、これ、キモは「アジア人(特に中国、日本、台湾、韓国)は新型コロナウイルスに対して優性遺伝子を有、白色人種は逆に劣性遺伝子(耐性を持っていない)しか有していない」ということを証明することが目的になります。

でも無理でしょ、これ。自分たちが劣ってるという仮説に参加してくれる白色人種って稀有でしょ。アジア側の、特に中国のデーターなんてプライバシー無いんだから、もう揃ってますよ。確かにその中国のデーターだけでも治療法開発に凄く有益なのですが、「今の世の中、覇権を取るのにミサイルは不要。SNS兵器で楽々炎上」に書いたとおり、これは米中の覇権争いなのでパースペクペクティブな検証は不可能であり、レトロスぺクティブな検証しか他に方法がないのです。

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2 Comments

  1. 先生先日はありがとうございました!(^^)!
    大変、勉強になりました。
    お陰様で今後の対象を誤らなくてすみます!!

    1. 事実は意外にシンプル。されど色メガネを掛けると「権威」なるものに従順になりたがる人間の「習性」の産物ですよね。

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