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「種の壁」はとても厚い

ロナウイルスは、どんなに変異してもやっぱりコロナウイルス

「種の壁」はとても厚く、我々人類はその壁を超えるところを見られない。

2020年初に新型コロナウイルスが流行。不謹慎を承知でこの時期によく新型コロナってどうなんですかと質問されるので「新型マークⅡはもう生産中止ですけどね」と昭和世代の男女に応え、「いや、でも新型フェラーリの方がいいよ」と平成世代の子に言ってもオジさんギャグは通じず、若い世代の車離れは深刻だぁー、とメゲずにツッコミます。
さて、本題は「種の壁」でコロナウイルスは突然変異してもやっぱりコロナウイルスです。中島みゆきさんが「かもめはかもめ」と歌うのと似て、コロナウイルスはインフルエンザウイルスみたく飛翔力は持てないのです。「種の壁」を突き破るのは「進化」といい、人類が絶滅してもなお飽きるほど太陽が昇り降りをした頃には進化が起きるかも知れません。平成世代には、例えばオリンピックの走り高跳びの金メダリストがいくら頑張っても空を飛ぶことは出来ないんだよと「種の壁」を説明し、翼が生えて飛べるのはX-MENだけ。。。。これは比較的ウケます。

真面目な話しもしないと怒られるので、コロナウイルス関連の医学用語を以下にまとめます。

<疫学的見地>

武漢が1100万人の都市で中国の臨床医学は確かに遅れているので、年間70分の1づつの人間が死亡すると仮定すると16万人が死にます。月に1万5千人ぐらい。自然死の中で心不全、老衰や悪性腫瘍とかも混在しますが肺炎もメジャーな死因なので月に2000人は死ぬでしょう。そうすると今の局面で10日間で700人以上が肺炎で死ななければ致死率は低いと判断するのが疫学的見地です。1月末日現在で1日に30人ペースで増加、、、、んんー、、少なすぎる、これは隠蔽か!。。。。

違います、本当に少なすぎるぐらい「死なない」……コロナウイルスってそういうもんなんですよ。感染者数が多いのは、そりゃ人類は新型に対して抗体を持っていないので感染はするし、SNSやメディアが過熱してる時期は申告しないと非国民扱いですから感染者数は当然顕著に増加します。

<感染方法…どうやってヒトからヒトへ>

WHOが公表している通り、新型コロナウイルスもヒトからヒトへは「濃厚な接触」により感染します。この「濃厚な接触」っていう用語が紛らわしいですが、他国語でもこんな感じのニュアンスを使っていて、WHOってズルいところもあるけれど正確さに関してはうるさいです。さて、前提として感染は人間の身体の開口部(口、鼻、眼、肛門、外性器、傷口等々)にウイルスが侵入する際、それぞれのウイルスは侵入しやすい方法を持っています。ヘルペスウイルスは性行為感染にもよるし、ノロウイルスは口から入ることが多いので冬季に集団食中毒を起こします。コロナウイルスもこのような「接触」を介して侵入します。因みに当初、動物からヒトコロナウイルスに突然変異した原因動物を検索する際、ヒトが食べた動物を対象にするのはそのためです。これらとは違って「空気感染」するウイルスは限られており、完全に空気中に常時存在しうるウイルスは、少なくてもヒトが耐性を持っていないタイプは存在していません(存在していたら人類は絶滅しています)。インフルエンザやエボラ出血熱ウイルスも完全な空気感染ではなく飛沫感染レベルです。故に映画でも飛沫感染を起こし人類が耐性を持っていないウイルスに接近する時には眼からの侵入を防ぐためフルフェイスの防御服を着用します。コロナウイルスレベルでも、もちろん目の前で吐かれて吐物が鼻から入ったり、喀痰が眼から入りうるため集中治療の現場ではフルフェイスになります。

<ワクチンをどうするか>

新型コロナウイルスを分離培養できたからワクチンは作れる、との論文が発表されたのでみなさんこぞってワクチンに希望を持つ……ほど話しは簡単ではありません。おそらくワクチン製造の是非が今回の騒動で一番難解な問題です。

ウイルスに対するワクチン製造にはターゲットとなるウイルスを純粋培養できることが最低条件です。ウイルスは核を持たないため自然界で自生は出来なく、必ず宿主に宿ってナンボです。ただ、今日のバイオテクノロジーはウイルス粒子の遺伝子情報を切り貼りすることまで出来るので、致死率の高いエボラ出血熱ワクチンを作成するとか、広範なヒトに感染する親和性の高いインフルエンザワクチンの製造技術を高めるのには強毒性対策等の理由があります。繰り返しますがコロナウイルスはどんなに転んでもコロナウイルスで種の壁は越えられません。今回の騒動はSNSの過熱や国際間の政治問題が入り乱れて来ているので、ワクチン作成は如何なものかと思います。天然痘根絶は人類の課題でありましたが、コロナウイルスはハリウッド映画みたいを全人類滅亡の危機に類するものではなく、ワクチン配布に由来する利益誘導等により、差別や格差の拡大必至です。

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